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実務で使えるデザインコンセプトとは

Apr 25 . 2019

デザイナーが言うコンセプトって何なのか。まずは大枠を捉えてもらうために、前回の記事では、A君がおばぁちゃんにプレゼントを贈るという例で考えました。

おさらいですが、デザインコンセプトを作ると、何が嬉しいのかというと、

  • アイデアの取っ掛かりが生まれる

  • 改善ループに入ることができる

  • アイデアとアウトプットの基準が作れ、全体の軌道修正できる

ただ実際に仕事の現場で使えるデザインコンセプトは、前回の例だけでは足りないと思っています。では、何が必要なのでしょう。

3つ視点で考える

前回の例、A君とおばぁちゃんの例では2人の視点で考えていました。実務も基本は同じで、何が違うかというと、視点の数です。次の3つの視点から考えるのが大事です。

  1. ビジネス

    • 事業者のビジョン・ミッション・パーソナリティ・対象の事業領域

  2. ユーザー

    • 困りごとの根元は何か

    • 何に関心があるのか

  3. 世の中

    • 社会や時代の空気

この3つの視点から考えたど真ん中が、実務で使えるデザインコンセプトだと考えています。

なぜかといえば、デザインコンセプトの時点で筋が良いものにしたいからです。この時点で筋が良ければ、アウトプットのスピード・質、それによる成果が全く変わってきます。

一方で、3つの視点が重ならないところは、筋が悪いコンセプトになっている、と考えています。

ビジネスのことだけ考えて作ったデザインコンセプトはビジネス都合すぎる可能性があります。ユーザーが喜ばなかったり、世の中の流れに合わず受け入れられないかもしれない、という意味です。

一方で、ユーザーのことだけ考えて作ったデザインコンセプトは、ビジネスとして成立しない可能性があります。前回の記事の例などは正に、おばぁちゃん1人は喜ぶけど、それが別にビジネス直結するわけではないよね、という話です。

世の中のことだけ考える、というのはあまりないと思いますが、あっても机上の空論で終わってしまうかもしれません。

例えば、「少子化だからロボット作りましょう。」となっても、実際のリアルな問題や、人の暮らしに目を向けず子供型ロボットを作って「そんなのいらないよ。」と言われてしまう、みたいなことです。

とはいえ、上の3つの図を見てもらうとわかると思いますが、それぞれ他の2つの円と重なってるエリアもあるわけです。1つの視点じゃだめ、と言うわけではないです。ギャンブル的かなとは思いますけども。

またデザインのアウトプット力でどうにかしなくてはいけない、という場面もたくさんあります。ただデザインコンセプトとデザインは素材と調理のような関係です。素材がよければ寿司みたいに余計なことしなくて済みます。素材が悪いと、どうコネても美味しくならない、ということも起きてしまいます。

深い理解を元にする

さて。では、ど真ん中のデザインコンセプトを作るためにどうするか。実際に進めるにあたって、パッと思いつくのは中々難しかったりします。

基本的には、理解を深めて、アウトプットしていくを繰り返すと言う流れになります。1つの視点から生まれたアイディアのタネを他の2つの視点からブラッシュアップしていくようなイメージです。

私の場合はだいたい次のような順番で進めることが多いです。

  1. ビジネスの理解

  2. ユーザーの理解

  3. 世の中の理解

  4. 仕上げ

次回、具体的にどんな風に進めていくかご紹介したいと思います。

岩波 宏昂
プロダクトデザイナー
広告事業でデジタルプロダクトデザインやってます。多くの人がデザインをもっと活かせるように、発信します。

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